【レポート】第36回乱読の読書会

こんにちは!

ここでは乱読の読書会のレポートを記載しています。今回の記事では第36回目の読書会について紹介します!

読書会概要

  • 開催日:2021年6月19日(土)
  • 開催場所:ZOOMによるボイスチャット
  • 参加人数:5人
  • 読書会全体の詳細はこちら

参加者の読んだ本リスト

この回に参加した方々の読んだ本のリストはこちら。

紹介された本

世界はありのままに見ることができない / ドナルド・ホフマン

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊です。内容としては、我々が見ている世界というのはありのままの実在を見ているわけではなく、人間の認知系が作り出したアイコンに過ぎないというなかなか刺激的なもの。主に進化論的な考え方をベースに論旨を展開していきます。

心理学から認知科学、物理学から哲学と幅広い分野を扱っており、よむのにカロリーが必要な一冊ですが、それだけの読み応えは間違いなくある本です。万人におすすめとは言い難いですが、人間の認知のあり方に興味を持っている方にはおすすめの本です。

奇跡の醤(ひしお)――陸前高田の老舗醤油蔵 八木澤商店 再生の物語 / 竹内早希子

この本は以前「「神様アンテナ」を磨く方法 誰もが感じているのに気づいていない幸運のサイン」を紹介頂いた方のベスト本です。陸前高田の老舗醤油蔵の311の震災からの再生を描いたノンフィクションであるとのこと。なかなか考えることのない世界だけに、気になるところです。

なんでも、この醤油蔵は200年以上続いているという非常に由緒ある蔵らしく、その伝統を絶やさないという強い意志と覚悟を感じたとのことです。日本各地の醸造業の方々とのネットワークや受けていた支援のことなど、読んでいて非常に感動する一冊のようです。

書きたい人のためのミステリ入門  / 新井久幸

この本は以前、夏目漱石の「こころ」を紹介していただいた方のベスト本です。ここ最近読んだ新書の中では最も面白かったとおっしゃっていました。また、紹介者の方は特に「書きたい」タイプの人ではないとのことでしたが、そういう人でも楽しめる一冊だったと言っていたのが印象的です。

ミステリーのお作法や、どのように小説が書かれるかなど、作る側の視点が垣間見えるというのが面白さのようです。設定は面白いのに読んでみたらあんまりピンと来なかった経験は誰にでもあると思いますが、この本を読んでその理由もなんとなく理解できたそうです。気になります!

津波の霊たち 3・11 死と生の物語 / リチャード ロイド パリー (早川書房)

この本は以前「カラオケ秘史」を紹介していただいた方のベスト本です。東日本大震災を扱ったルポルタージュはよくあると思いますが、こちらは英国のジャーナリストの方が書いた本らしく、日本人が書いたものに比べて少し距離をおいた視点が新鮮だったとおっしゃっていました。

日本人だとどうしても感情移入してなかなか突っ込めないところを、(きっちりと礼節はわきまえつつも)曖昧にせずに切り込んでいくところが良かったそうです。同じものでも、その視点によって見え方が全く違うというところが見えそうで、読んでみたいと思う一冊です。

詳細レポート

もう少し詳細なレポートは主催の個人ブログをご参照下さい。