【おすすめ本】エッセンシャル思考 – 最少の時間で成果を最大にする

「乱読の読書会」では、毎月参加者の方々に月間ベスト本を紹介していただいています。月に10冊以上の本を読む方々ということもあり、どれも読み応えのある本ばかりです!!せっかくなので、その中から一部をピックアップしてこのホームページで紹介していきたいと思います!

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エッセンシャル思考

今回紹介するのは、2019年7月の会の参加者に紹介いただいた、グレッグ・マキューンという方の著作「エッセンシャル思考 – 最少の時間で成果を最大にする」(かんき出版)。

紹介者のコメントとしては、「すごく目新しいことが書いてあると言うわけではないけど、重要なことが網羅されているのが良い」とのことです。私自身もそれには同意見で、最大限の成果をだしたり、自分が本当にやりたいことに集中するために必要な考え方が漏れなく書かれている本だと思います。

ただ一点だけ補足しておくと、紹介者の方も多読家であるため「目新しいわけではない」とは言っているものの、このようなタイプの本をあまり読んでいない方からすると、きっと新しい発見が見つかるはずだと言うことは補足しておきます(笑)。

内容
エッセンシャル思考は、単なるタイムマネジメントやライフハックの技術ではない。本当に重要なことを見極め、それを確実に実行するための、システマティックな方法論だ。エッセンシャル思考が目指す生き方は、「より少なく、しかしより良く」。時代はすでにその方向へ動きだそうとしている。99%の無駄を捨て1%に集中する方法!

「BOOK」データベースより

より少なく、しかしより良く

キーワードは「より少なく、しかしより良く」。この本のエッセンスはこの一言に尽きます。全てのことにちょっとずつ手を出すのではなく、自分にとって本当に大事なことに集中することの重要性と、それを実現するための方法について書かれた一冊です。大まかな流れとしては以下の通り。

本当に大事なことを「見極める」
重要で無いことを「捨てる」
継続するための「仕組み化」「習慣化」をする

「重要なことが網羅的に書かれている」というコメント通り、基本的な考え方から具体的な方法論まで体系立てて書かれています。この手の話になるとありがちな精神論に頼った自己啓発書ではなく、心理学の知見や、すぐにでも日常に取り入れられる方法を紹介しているのもこの本の特徴です。

いずれにしても、重要なことは自分にとって大事なことや本当にやりたいことを見極め、決断することだと思います。仕事であれプライベートであれ、流れに身を任せているだけだと、貴重な時間はどんどん奪われ、本当に大切にすべきものが大切にでき無くなってしまいます。

ちょっとした頼まれごとや無駄な会議への参加依頼、そこまで親しくない人との食事・飲み会の誘いやスマートフォンががなり立てるYoutubeやSNSの通知。こういったものに惑わされ、大事な人との交流や自分が本当に好きな趣味の時間、将来のための勉強の時間がなかなか取れないという方には特におすすめの一冊です。

僕自身もそうですが、忙しい毎日追われていると、遊びや本当に大切な人との交流、睡眠や休息の時間をないがしろにしてしまいがちです。そんな時間を取り戻すために、「時間がない」とか「忙しい」が口癖となってしまっている方には強くおすすめできる一冊です!

「仕組み化」の重要性

この本の中で個人的に気に入った部分は、「クローゼットを整理する方法を確立しないかぎり、全部捨てたところでまた同じことの繰り返しだ」という文です。この本を読むまではあまり意識したことはありませんでしたが、これは言われてみればまさにその通りだなと思った記憶があります。

仕事が溜めこんでしまったり、机の上が散らかった状態になっているのをみると、つい全てを一掃してゼロから始めたくなる気持ちになってしまいがちです。しかし、ここで指摘されている通り、きちんと整理する仕組みを作らない限り、ゼロから始めても同じ結果になるのは目に見えています。

この本では、そうならないための「仕組み化」「習慣化」についても書かれているのがポイントです。ミニマリズムの潮流からもわかるとおり、「捨てる」こと自体も重要なことだとは思いますが、それを継続するためにはこの「仕組み化」という視点が欠かせません。

自分にとって重要なことを「見極め」、重要でないことは「捨て」、それを「仕組み化」する。自分の人生の主導権を他人に委ねず、自分の大事にしたいもの・ことを大事にする。この本はそのための大きなヒントになることでしょう。